Rodrigo(G)とGuillermo(key)から生まれたバンドARIADNA PROJECT。 このバンドの始まりは、RATA BLANCAのAdrian Barilari(Vo)のソロ・アルバム「BARILARI」に素晴らしい楽曲を提供したことから始まりました (日本盤5曲目"The Shadows Will Remain Behind"、または輸入盤シングル3曲目"Y Las Sombras Quedaran Atras")。 デビュー前からそんな幸運に恵まれたバンドでしたが、その後、1stアルバムを発表するも解散。 そして、再び動き出した2人が結成したバンドがこのENLIGHTEDです。

今回もちょっとした話題性を持ってのスタートとなっており、なんと、ヴォーカルがスウェーデンのシンガーThomas Vikstromで、 STORMWIND、TALK OF THE TOWN、BRAZEN ABBOT、THERION・・・といった様々なバンドで活躍する彼が、ヴォーカルを担当しています。

今作は全4曲収録されており、ENLIGHTEDのメインとなる曲 "Time to fly" が、 英語とスウェーデン語ヴァージョン（珍しい！）の2種類収録されています。 ちなみに、全4曲中3曲は英語となってます。残念ながらスペイン語はナシです。 このメインとなる曲 "Time to fly" は、以前のバンドARIADNA PROJECTからは想像がつかないような曲で、 以前のクラシカルで繊細なイメージを打ち破ったようなゴシック調の冷たさ漂う曲に、 良い意味でこういう曲も創れるんだ・・・と驚かされました。 残り2曲 "The secret" と "As I close my eyes" では、 ARIADNA PROJECTの面影が残っており、 その音とプログレッシヴさが以前のバンドを思い出させます。 そんな、新しくも懐かしい今作にアルゼンチンらしさは無く、 むしろThomas(Vo)の滑らかな歌声が寒々しくも美しい北欧を彷彿させるようです。 そんなこともあり聴きやすい作品ではありますが、個人的にはやはりアルゼンチンらしさを少しでも感じたいと思ってしまう。