ハスキーな歌声の前作から、民謡的な歌声が魅力の新ヴォーカリストJavier Yuchechenが加入してパワー・アップした作品。 出だしから否応無しに引き込まれていく今作は、何もかも前作より素晴らしくなっています。 新メンバーJavier Yuchechen(Vo)の歌声は、とても民謡的でとても豊かな表現力を持っています。 それに感化されたのでしょうか、楽曲にプログレ的な展開が入り、彼の歌声の様に色々な表情が出た楽曲へと変わっています。 変化していくリズムがなんて心地がいいんでしょうか！それととともに、ギターの音色が感動的になっていくのがガッツポーズものです。 前作同様、メロデスのようにダークで攻撃的なのにメロディックというスタイルはそのままに、統制のとれた演奏はより攻撃的に、 メロディはよりドラマチックに、時にはスピード感を楽しめる曲すらあります。 その徹底したスタイルに感動と快感を覚えつつ、テンポよくアルバムは終わっていきます。 感動的で素晴らしい作品なのに、聴き終えたあとに、なぜかとても清々しい感じがします。

残念ながら、このアルバム以降の作品が出ていない模様ですが、また復活して欲しいものです。

正統的なHMを基盤に、とても印象的な曲で唸らせるバンドのデビュー作です。

空気になって消えてしまいそうなくらいハスキーな歌声驚かされ、それに反するかのようなしっかりとした演奏がとても良い効果を出しているようです。 とても綺麗で心地よくもあるこの歌声は、ことメタルに関しては力強さはなく、むしろハスキーすぎて演奏にかき消されてしまいそうです。 そのせいか演奏がより攻撃的に聞こえ、メロデスのような雰囲気が出ています。 特に7曲目 "Mundo de ensueno" がそうでしょう。 単純な演奏なのにとても攻撃的で、メロディックな旋律がより浮かび上がって聞こえてきます。 なんて、印象的な曲なんでしょうか！ 全体を通していえることですが、単純なのに印象的な曲が多く、なんといっても統制のとれた演奏に圧倒された感じがします。

音質等の不満もありますが、オススメできる曲がある作品です。