Argentina

ALEGORY

MIND CONTROL

1st 2005

★★★

MEMBER

Diego Leone(Vo)Lucas Gonzalez(G)

Alejandro Missart(G)Hector Conca(B)

Alfredo Bulfaro(Key)Mariano Codazzi(Ds)

私にとっては色んな意味で衝撃的だったALEGORYの1st。大いに今後に期待していたバンドだったのですが、楽曲の要のJuan Pablo Kilberg(G)がRENACERへ行き、 Hector "Chucky" Conca(B)一人を残し、みんなバンドから去っていってしまいました。

これからバンドが出来上がっていくところだったのに、かなり辛い状況だったはずです。しかし、Hector(B)は新たなメンバーとともにライヴを中心に活動し、トリビュートアルバム等に参加し、バンドが消えることはありませんでしたし、そんな状況においても彼らのファンはいなくなることはありませんでした。

そして、あの荒々しくも初々しい作品から5年が経ち、念願のフルレンスアルバムが完成しました。それが今作です。

5年も・・・よくぞ諦めなかったものだと感服してしまいます。 ALEGORYはHector(B)の情熱そのものですね。

そして、一度は壊れてしまったバンドのスタイルは5年後どうなっていたのでしょうか。嬉しいことに、彼の求めていたものは何ら変わっていなかったみたいです。出だしから前作のALEGORYのスタイルそのものではないか！と驚いてしまいました。前作のドタバタ劇は無くなり(笑)、滑らかに激しく疾走していくパワー・メタルが楽しめます。自然と身体が反応してしまうパワー・メタルそのもの、これが彼のALEGORYのスタイルだったのかと思うと、なんとも嬉しい気持ちで一杯になります。そして、前作同様に曲構成が良く、絶妙なタイミングで心をくすぐってきます。覚えやすいメロディがさらに心を掴みます。しかし、全曲じゃないのが残念なところです。アルバム中盤から後半かけて、似たような雰囲気のミドル・テンポの曲が続くと・・・飽きてしまいます。一曲、一曲は悪くはないんですが。

でも、前半と最後はオススメ出来ます。

そして私にとっては残念なことですが、英語です。

次はスペイン語を希望したいです。今度は、次の作品を期待していてよさそうです。

ALEGORY

mini 2000

★★★☆

MEMBER

Marcos Montes de Oca(Vo)

Juan Pablo Kilberg(G)

Hector "Chucky" Conca(B)

Mariano Calarota(Ds)

美しすぎるピアノの音色から始まるこのアルバムは、5曲しか入っていない初のミニ・アルバムです。ライヴでは、間違いなく大歓声が沸き起こるであろう、そんなオープニングから始まり、一息置いて怒涛の音の疾走が始まる。この間・・・実に良い！！そして、曲の構成が上手いです。長すぎず、短すぎず、程よく凝縮されたギターソロ、それに負けずとベースの音が耳から離れないし、コーラスの入れ方も上手い。そして、全体的にメロディアスな仕上がりになっていないところがミソ。メロディが全体に広がることなく随所に凝縮されているので、疾走が殺されることなく曲全体が締まっています。

しかし、残念！まだバンドとしてのまとまりがなく、全体的にドタバタしてます。それでも、私としては、大当たり！！のハズ・・・でした（汗）。

しかし、おおっぴらにオススメ出来ないのが悲しいデス～（涙）。以前の私ならきっと "この、へっぽこヴォーカル！！なんて、耳障りなんだぁぁぁ～！！" と、嘆いているに違いあるまい。安定感がない歌い方でヨレるんです。安定してくれば上手いはずなんですけど・・・というわけなんです。音質も最悪です。

しかし、なんて素晴らしいパワー溢れる楽曲ばかり入ってるんでしょうか。血が騒がないハズがないです！！このまま消えてしまうには、本当に、本当に惜しすぎます。目を閉じて、意識を集中させて曲を聴いてみてください・・・この曲展開、捨て曲なしでしょ？？そのうちヴォーカルも慣れてくると・・・ドタバタしてますが絶品の一枚のハズ？？なんですが・・・(涙)。

デモらしい作品ですが、何故にこんなに心を掴むのか・・・その答えの一つがこのメンバーにあります。 RENACER→MAGIKAでお馴染みのJuan Pablo Kilberg(G)がメンバーにいるからです。個人的に大好きなギターリストの一人です。まだ彼がRENACERに加入する前です。彼はこのアルバムの2～5曲目（イントロ以外全て）まで作曲しているんです。それに彼のギター、若さ溢れる荒々しいギターですが、この当時からその才能が光っているとおもいませんか？しかし、非常に残念なことにその後脱退し、RENACERのメンバーへとなってしまうのです。こんな書き方をしてしまうのが、一番バンドにとって辛いことでしょうが、彼無くしてどうバンドが存続しうるのか・・・心配です。しかし、このALEGORYはベースのHector "Chucky" Concaが結成したバンドなので、きっと復活してくれるはずでしょう。